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史上初のアーンドメディア大統領トランプの注目すべきアーンドメディア戦術

事前のメディアの予想とは異なり、アメリカ大統領選挙で大勝したドナルド・トランプ。今回はその政策や考えの是非ではなく、史上初めてのアーンドメディア大統領と言われるトランプ陣営の戦略について見ていきたいと思います。2008年の大統領選挙では、オバマがソーシャルメディアを巧みに活用し、勝利しました。そのキャンペーン「CHANGE」は非常に評価が高く2009年のカンヌ国際広告祭でチタニウムとインテグレイテッド部門でグランプリを受賞しています。

ソーシャルメディアの重要性が声高に叫ばれる契機となった2008年の大統領選挙でしたが、今回の選挙ではさらにその重要性が再認識されることとなりました。

 

まず最初にトランプ陣営の今回の選挙におけるテレビ広告費を見てみましょう。

adspent-2016election.png(出典:SMG Delta)

 

トランプ次期大統領は政治資金団体を持たず、他の候補に比べて(ヒラリー・クリントンとくらべてもテレビ広告費は約1/3)従来であれば大きな影響力を持つはずのテレビ広告への出稿を控え、さらに給与を支払っていたスタッフもアメリカ全土で97人(クリントンは795人)しかおらず、外部のスピーチライターやフォーカスグループインタビューや世論調査も行わないという非常に「リーン」な体制を取っていました。
そして、時にはリポーターを名指しで批判するなどの既存のマスメディア批判や大言を繰り返し、自身のキャラクターに注目を集めることに成功しました。その結果広告費を欠けなくても、結果として取り上げられることが非常に多くなり、下記にあるように、クリントン候補の約750億ドルの3倍弱となる、約20億ドル(日本円で2000億円)とも言われるようなメディア効果を生み出すことに成功しました。

earnedmedia.pngつまりトランプ次期大統領の言動をマスメディアが取り上げることで、トランプ陣営が予算を欠けずともメディアへの露出を増やすことに成功したということです。象徴的な事例は3回にわたって行われたクリントン候補との討論会でも本来は政策論争となるべき所が、トランプ次期大統領自体の性格や言動に対するやりとりが大きく報じられたことがあるでしょう。これはメディアが抱える根源的な問題かもしれません。つまり例えばトランプ次期大統領の言動をニュースとして報じないという抵抗方法がメディアとしてはあったのかもしれません。しかし話題性の大きい話をどうしてもニュースにしてしまうことや言動が不適切だという理由で報道しないという判断の難しさももちろんあるでしょう。
おそらくトランプ陣営はそのあたりまで緻密に計算に入れ、メディア戦略を作り上げていたのです。

非常にテレビ広告やソーシャルメディア展開などオーソドックスなメディア戦略を取ったクリントン陣営に対して、ある意味シリコンバレーのスタートアップのような、メディアコンサルタントは絶対に推奨しない型破りな戦略でアーンドメディアを大きく獲得したトランプ陣営。2008年のソーシャルメディア選挙も記憶に残るものでしたが、今回はそれ以上にメディア戦略として大きな意味を持つ選挙だといえるでしょう。

 

この戦略を考えたのはトランプ次期大統領だと言われています。現在トランプ候補が勝利したことで、将来に対して不安な部分も大きいですが、その戦略には注目していきたいところです。

 

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